|
ここのところ、再び脚光をあびているマーガレット・ハウエルです。
私は20代のころから、半ば無意識のうちに選んでいたブランドなので、
今の人気にちょっとびっくりしていますが、うれしくもあります。
マーガレットがファッションデザイナーとしての道を歩み始めるきっかけとなったのは、
マーケットで出逢った仕立ての美しい古着のビスポークシャツであったということは
広く知られています。ブランドが大きくなった現在もマーガレットのシャツはブランドの
アイコンとして位置づけられ、高度な技術を要する美しい縫製、上質の素材、
細部までいきとどいたこだわりのシャツは、大きな支持を得ています。
そんなマーガレットが去年の秋からスタンダードな白いシャツを
「ＦＡＶＯＲＩＴＥ ＳＨＩＲＴＳ COLLECTION 」として発表しています。
お値段が立派なので気軽には買えませんが、いつかは一枚と思っていたところ、
この春のコレクションがアイリッシュリネンのえり無しのものだったので、
思い切って手に入れました。
着てみると、サラサラとした肌触りが気持ちよく、上質なリネンの微妙な透け具合も
上品で、とても気に入っています。
実用には必用ないのに細部にあえてトラディッショナルなメンズシャツのディティール
が取り入れられているところも、マーガレットらしくて楽しめます。
デザインがシンプルなだけでなく、縫製が丁寧で丈夫な仕立てになっているので、
きっと50歳のおばさんになっても着られると思います。
インナーにボーダーや色のあるものを着て透け感を楽しむのが今年風なのだそうです。
長袖ですので、夏場はマーガレット本人のようにさりげなーく袖をたくし上げて着たいと
思っているのですが、あのさりげなさはなかなか真似できませんね(笑)
私が行くショップのスタッフの方がおっしゃっていました。
「マーガレットの服は、自分のために着る服なんです。人が見てもぱっと見たけでは
ありふれた普通のシャツにすぎず、その魅力に気がつかないかもしれないけれど、
着ている自分だけは、その着心地のよさや肌さわりだけでなく、
マーガレットの洋服への愛情やこだわりまで伝わってきてシアワセな気持ちになれる
服なんです。」
見た目は普通でも、デザイナーや職人がこだわって作ったものには気品があり、
着る人をシアワセな気持ちにさせる力を持つ。
そんなマーガレットの服作りには、たとえまえかけでも身にまとうものを作っている
端くれとして大いに学ぶところがあります。
マーガレット・ハウエル → ★
writer : yumizu
|
