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１０年使ったアイロンがダメになってしまった。あて面のテフロン塗装が剥げてしまい、使いものにならなくなったのだ。なにしろ２０００枚ちかくのまえかけの仕上げをしたのだから、テフロンが剥げるのも無理はないかな。まさに私の右腕（いえ、私は左利きなので左腕）となって本当によく働いてくれたものだ。処分する時には、お礼の気持ちを込めてお酒をちょろりとかけて、手をあわせた。「長い間、ご苦労さまでした。」
というわけで、新しいアイロンを買うことになったのだが、私にとってアイロンは、だいじなだいじな仕事道具。選ぶのにはかなり慎重になった。黒い布をあててもテカらないようにスチームがたっぷり出るもの、あてるのに力がいらず、滑りがいいもの…、あれこれ研究して決めたのが、T-FALのヴィルトゥーズ。アイロンが届いてまず驚いたのが、穴だらけのかけ面。この穴全部からスチームがでるのなら、さぞパワフルだろう。が、
持ってみると、重い！かなり重い…、これじゃ肩がこるじゃん！と焦ったが、いざあててみると、軽い！かなり軽い…♪シュワ、シュワ、シュワーっとスチームがたくさん出るせいか、布の上を滑る滑る、軽く押して手を離すとひとりで滑って行ってしまうほどだ。ま、まって〜。これまでよくあったアイロンじわもできないし、パワフルなのであっという間にピンと伸びて大
幅に時間が短縮できる。手にもしっくりなじむし、何よりも、仕上がりが美しいのが一番うれしい。アイロンってある程度重さがないとダメなんだな。考えれば当たり前のことだ。
ヴィルトゥーズは、これまで使っていたものと異なり、コードレスでもなければ、コードの自動巻取りもないし、注水カセットが取り出せるわけでもない、おまけにアイロンのケースもない。そこらへんが、日本製と外国製との違いだろう。競争の激しい日本製品には他社製品との差別化をはかろうとするあまり、細かい付加機能がたくさん付いている。確かにそれはそれで便利な機能もあるが、肝心の基本性能は、外国製品のほうが高いように思う。そして、なによりデザインがキレイ。日本製のものはどれも
ファンシーでラブリー、好みではない。デザインでいえば、デロンギのものも捨て難かった。（最後まで迷った）
ちょっと不便で、ちょっと重いが、仕上がりバツグンのこのアイロン、末永くお世話になろうと思う。
writer : yumizu
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